統合失調症/陽性症状について
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精神科病棟ナースここあんです。
精神科病棟で一番多い症状である統合失調症についてお話します。
統合失調症の陽性症状について
一口に統合失調症と言っても症状は様々です。
私も精神科に入職したての頃一体どういう症状なんだろうかと謎でした。
これから書くことは必ずしも当てはまる方ばかりではないので
「そうなんだ」くらいの気持ちで読んでください。
私の接してきた患者さんから受けた印象もあります。
症状には陽性症状と陰性症状、認知機能障害があります。
陽性症状
陽性症状とは+(プラス)症状とも考えられます。
幻覚、妄想など本来あるはずのないものが現れます。
実際にはないのにあるように感じてしまうことです。
視覚、聴覚、臭覚、触覚など様々な感覚で出現します。
患者さんで一番多いのは幻聴です。
自分に対する悪口や噂話、命令などが聴こえてきて本人にとって
心が掻きむしられるほど苦しんだりします。
中でも最も危険なのは「お前なんか不要だ。死んでしまえ」と言うような言葉に
自殺を図ろうしてしまう人もいます。
また噂話では「みんなが私を嫌いと言っている」
「○○さんが私のことをきちがいと言っている。許せない」など
人間関係のトラブルにまで発展することもあります。
テレパシーや電波に関しても「あんた達はパソコンで私たちを電波操作しているだろ」と
訴えて来られた患者さんもいます。
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操作していませんよと言っても信じきっているので疑いが晴れないことが多いです。
幻視は少ないですが深夜帯に「二人の見知らぬ人が○○号室に入ってきた」と言われて
怖かったことがありました。
おそるおそる探しましたが、結局誰もいませんでした(;^_^A
職員もその言葉に戸惑ってしまいます。現実か非現実か…
妄想とは、実際にはあり得ないことを信じてしまう症状です。
一般に使われる妄想とは少しニュアンスが違うようです。
現実で起こっていることではないのに起こっていると強く思い込んでしまいます。
一番多いのは被害妄想です。
「○○さんに触られた」「のぞき見された」「悪口を言われた」「暴力をうけた」
「Hされた」など…ないことがあったことのように話すので言われた方に被害が及ぶこともあります。
もう一つ多いのは天皇家の血筋である、社長の子供である、有名スターの妻(又は夫)であるなど、
自分の地位が上であるかのように思ってしまう妄想です。
現在入院中の患者さんで「私はこの病院の経営者だよ。
(職員に対して)そんなことすればあんたクビだからね」と言ってる方がいます。
また「(天皇家の)美智子様が苦しむ声が聴えてくる。救急車を呼んであげて」と
真剣な表情で職員に訴えてきて公衆電話から警察に電話してしまった方もいます。
その他の症状として
誰かに支配されていると感じたり、
まとまりのない会話や行動を起こしたり、極度に興奮して落ち着かない行動をとってしまったり
と…周りには奇妙と思える行動をとってしまいますが…それが統合失調症の症状と考えられます。
しかし本人にとっては真剣な気持ちであることを忘れてはなりません。
まだまだいろいろな細かい症状がありますが今回はわかりやすくお話させていただきました。
参考HP:統合失調症ナビ
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“統合失調症/陽性症状について” に対して1件のコメントがあります。
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