精神科保護室の恐怖体験!/統合失調症 彼女の豹変Part2
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ある夜勤の日、精神科ではやってはいけないことをしてしまい恐ろしい体験をしました(≧◇≦)
精神科ナースになって4年目の出来事です。
保護室に入っている美奈恵さん(仮名41歳)は統合失調症です。機嫌のいいときは歌ったり、職員にも気を使ってくれて「ありがとう」「ごめんね」「おはよう」と声も掛けられる患者さんです。調子の悪い時は罵声を浴びせられることもありましたが、普段は私とも友好関係であり、よくいろいろな話をしていました。保護室に何故入っているかと言うと、他患者さんに干渉しすぎてトラブルを起こしてしまうからです。幾度も保護室から出てもらい大部屋に入るのですがすぐにボス的存在になり、他患者さんの行動をチェックしたり、気に入らないと威嚇するような行動を取ったり、悪口を言ったりするのでその度に保護室へ戻ることになるのです。ナースたちは何とか保護室から出せるように看護計画を行い、医師に相談していくのですがなかなかうまくいかず歯がゆい思いをしていました。
保護室とは外から鍵を掛けられる個室です。基本的には自傷、他傷の恐れがある方が入ることになります。
身体に傷つけないにしても他人の気持ちを傷つける患者さんも対象となります。
あの日の恐怖…
夜勤は1病棟ごとに2人看護体制です。あの日20:40ごろ、先輩ナースと別々に行動していて、私は美奈恵さんが夕食を食べていなかったので(食器を片付けなくては…)と様子を見に行きました。彼女はボーっとしていて、食事はひっくり返っていて、床におかずが散らばっていました。彼女の力ない表情に(今日は調子良くないんだなー)と気の毒になってしまい、散らばった食事を片付けてあげなくては…とホウキとチリトリを持ってドアの鍵を開けて掃除しました。そこまではじっと私を黙って見ていました。いつもなら「ありがとう」と笑顔で言う人ですが無表情のまま…。
そして私が掃除を終えて保護室から出ようとドアに近づいた瞬間…!
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うしろから髪の毛を引っ張られたのです。一瞬何事が起こったのかわからず…。
次に私の肩を引っぱり保護室から出ようとしました。でもそれをさせることが出来ない私はくい止めようとするとそのことに腹を立てた彼女は私が首から下げていた抑制用マグネットの紐を後ろから引っ張ります。私より10Kgくらい体重のある患者さんなので力は強く首を絞められないように必死に紐を抑えて、(ここでやられてはいけない)と抵抗。しかし強い力に押し倒され、身体の上に乗っかってきました。絶対に紐も鍵も取られてはいけないと抵抗し続け格闘…保護室内にはナースコールがついていないため、先輩ナースに助けを呼ぶことも出来ず、この格好で(21時の先輩の巡回を待つしかない…)と思いました。それまでは何とか彼女が落ち着いてくれるよう説得し続けました。興奮させないようにもう抵抗もせずに重たい彼女にお腹の上に乗っかられたまま、(落ち着け、落ち着け)とひたすら願い…。
その願いが届いたのか、だんだん彼女も落ち着いてきて、私の身体の上から降りたので廊下に出て鍵を閉めることができ、恐怖の格闘から逃れることが出来ました。15分間の出来事なのに凄く長く感じました(>_<)
彼女は弱々しく見せて、わざと食事をこぼして、私が鍵を開けるのを狙っていたようでした。彼女の普段の行動から推測も出来たのに(食事をこぼして気の毒だな)という情が優先してしまい、襲われてしまいましたが、それは彼女が悪いわけではなく、その行動を見抜けなかった私に責任があります。そういう時は先輩ナースに対応をあおるべきだったのに怠ってしまったことに後悔と罪悪感…
その後…
21時前に保護室から出られたので先輩にそのことを話しても「あら、私○○さんの導尿していたわ。ごめんなさいね。助けられなくて」とあっさり言われました。私の腕には格闘傷がありましたが現場を見てない先輩はそれほど大変な目にあったとは思わなかったみたいです。私も自分の失態なのでそれ以上話すことも出来ず、以前も似たようなことをやってしまっていたので上に報告することも出来ませんでした(-_-;)
痛く怖い思いをしましたが私の精神科ナースとしては危険な行動を犯してしまいました。
精神科はいろんなことが起きます。
患者さんの精神状態も上がったり下がったり変化していきます。
そういったことにきちんと対応できるナースにならなければ…と決心した夜でした。
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